船の博物館岸壁

 海釣り公園などを除いた日本中の堤防・岸壁・漁港は、ほぼ100%「関係者以外、立入禁止」です。あたしのホームグラウンド港湾も、信号から入って正面すぐに「立入禁止」の白い小さい看板が立っています。しかし、港湾は特殊で、その奥に町民のための「潮騒公園」があるので、実質立ち入り自由になっています。セメント岸壁には大型輸送船が来ますが、業者の人も「すみません。何時に船が来ますので空けてください」と釣り人に頭を下げています(本来こっちが「すみません」です)。
 ただし、赤灯台がある堤防は、入口にでっかい「立入禁止」の看板があり、年に数回どうかすると警察が取締りに来て「免許証を出せ」と身分や車のナンバーを控えられ「次はねーぞ」と脅されます。町外から来られる旅の人(野辺地の方言)は、ご注意ください。
 で、たぶん誰からも文句を言われず、後ろ指さされずに釣りができる数少ない岸壁の1つが、青森市にある船の博物館の岸壁ではないでしょうか(そのうち釣り禁止の看板が立つかもしれませんが)。お隣りのフェリー埠頭側の岸壁にはバリケードと立入禁止の看板がありますが、ここには何もありません(併設されている堤防側は立入禁止です)。 
 あたしは仕事の合間によく行くのですが、ここの釣場は狭く(5人ぐらいが限度)、いつも満員でなかなかルアーを投げることができませんでした。
 ところが今日、サワラが釣れているシーズンだというのに、2人しか釣り人がいませんでした。そして、海を見ると明らかにサワラによるナブラが立っていたのです。
 千載一遇のチャンスを逃すまいと、持病の肩痛をおして(その場でワイシャツを脱いで湿布を張り替えた)ルアーを投げてみました。
 隣りのおじさんはエギを投げていて、後から来た知り合いの人との会話で、1kg超えのイカが上がったと話してました。
 と、「なに? 何なの?」
 足元から大量の油が流れ出て来ました⁉

 どうやら、ここの岸壁は下が空洞になっていて、どこか分かりませんが油を垂れ流しているようです。
 ルアーやラインが油まみれになるのが嫌なので早々に退散。
 言っちゃ悪いですが、青森市の岸壁の魚は食べたくないです。