驚愕「レジームシフト」

 天気との相性が悪く、ずっと釣りができません。昨日は珍しく風がない釣り日和だったのに一日中仕事で、今日明日は休みなのに大荒れの天気です。仕事の行き帰りに港湾に寄って様子を見ていて、ずっと釣り人がいなかったのですが、昨夕は堤防先端に1人、岸壁でサクラマスを狙っている人が1人いました。
あたしゃ、通勤前に白鳥と戯れてます。
港湾のサクラマスは、去年一昨年のあたしのブログを見てもらえばわかりますが、毎年5月に上がっています。太平洋岸の月別サクラマス釣果データを載せている他のブログでも5月が最盛期になってます。
年末までの予定だった工事がなかなか終わりません。
釣りができない禁断症状を抑えるため、仕事の合間に図書館ヘ行き、『釣り東北』2月号を読みました。実は既に1回見ていたのですが、細部まで熟読したら、驚愕の記事がありました。ロックフィッシング専科「ハンター塩津」氏による「レジームシフト」です。
 レジームシフトとは「環境の基本的構造の転換」という意味らしいですが、生物学を専門とするあたしが読み取るに「生態系の変化」のことのようです。氏曰く「水温などの変化は少しでも、それによってプランクトンは何倍もの影響を受け、さらに魚は何十倍もの影響を受ける。ある魚種が釣れなくなると(その魚がいない状態の生態系が固定されて)元の水準に戻ることはない」のだそうです。
 皆さんにも思い当たる節が多々あると思いますが、例えばあたしが子供の頃は港湾でもキスが釣れましたが、今は全く釣れません。また、あたしが野辺地町にUターンして釣りを再開した頃の春の港湾では、イナダやワラサが結構あがっていた(当時あたしはルアー釣りをやっておらず、四天王Kb氏が仕事前の毎朝の釣りで3日に1匹のペースであげていた)のですが、ここ数年は港湾の春のイナダは全く釣れなくなりました。八戸ではイカやサバの漁獲量が激減しており、昨日の東奥日報には「温暖化によってサケが日本沿岸から北方ヘ離れている」と書かれてました。
 塩津氏によれば「逆に今まで釣れなかった魚が釣れるようになる」そうで、そう言えば去年むつ湾でタチウオが釣れましたよね。
 で、何が言いたいのかというと、あたしら港湾釣りクラブの面子は「今春こそ以前のようにイナダが釣れるかもしれない」と懲りもせず毎朝ルアーを投じてますが、これってもう無駄なんだな、ということです。釣れないのが異常なのではなく、釣れないのが普通になってしまったのでしょう。
 もう1つ。ロックフィッシング専科の塩津氏によれば「海藻の生育が悪いとアイナメやクロソイが釣れなくなる」そうで、これも去年のあたしのブログを見てもらえばわかりますが、以前は冬季〜初夏まで堤防周りにびっしり生えていた背の高い藻が、去年はほとんどなくて、釣果への影響を危惧していたとおり、ソイが不漁でした。今年も藻がないので(レジームシフトに因り)、港湾の堤防周りのソイは将来的に期待できないのかもしれません。